福住寺

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「なむ」は平成2年から毎月発行している福住寺の寺報です。

月報「なむ」

2024年3月

浄土真宗と雅楽

「雅楽(ががく)」という言葉には、「雅正之(がせいの)楽(がく)」という意味があり、正しい音楽または俗楽(世俗の音楽)に対して用いられています。
中国、朝鮮、インド、ベトナムなどから伝わり、日本古来の歌や舞と融合して1300年以上の歴史をもち「世界最古のオーケストラ」と呼ばれています。

現在では、皇室行事のほか、お正月の神社や結婚式で耳にするなど、一般的に神道における音楽のイメージが強いのですが、遣隋使・遣唐使により仏教とともに日本に伝わった音楽とされています。
雅楽では、演奏者同士が互いの息遣いなどに配慮し、それぞれの個性を失うことなく輝き、調和されていく音色となるのです。

福住寺は、これまで門信徒の皆様方のご懇念に支えられてきました。その中で、雅楽の打楽器である、鞨鼓(かっこ)、太鼓(たいこ)、鉦鼓(しょうこ)をご寄進下さった方がおられました。その方が往生される前、足腰も弱くなって、ひとりでの生活が困難になっている様な時に「私の行き先はお浄土と決まっているから」と笑顔でおっしゃられた言葉が偲ばれます。

仏説阿弥陀経に「浄土では迦陵頻伽(かりょうびんが)という鳥がいて、素晴らしい音楽が奏でられている」と説かれています。装束を身に着け、雅楽の演奏で舞うことを「舞楽(ぶがく)」と言います。舞楽には、迦陵頻という演目もあるほどに、浄土真宗と深いつながりがあるのです。

改めて、お寺を支えて下さった先代の方々を仰ぎ、皆様のご協力のもと、当寺副住職の結婚をお祝いする雅楽鑑賞会を開催致します。
浄土を聞き受ける感性を養いましょう。

告知 6月9日 午後3時より
祝婚儀 雅楽鑑賞会 
舞楽 蘭陵王(らんりょうおう)(舞人 岩淵法務員)

March 2024 Issue

 

 

光明山 福住寺

札幌市豊平区福住1条1丁目3番1号
TEL:011-851-8654