福住寺

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「なむ」は平成2年から毎月発行している福住寺の寺報です。

月報「なむ」

2018年8月

念仏者の生き方とは

気象庁は、西日本を中心に降り続いた記録的な大雨の名称を「平成30年7月豪雨」と発表しました。台風7号が九州に接近した3日以降、数十年に一度の重大な災害が予想される場合に出す「大雨特別警報」を6日から8日にかけて福岡、佐賀、長崎、広島、岡山、鳥取、京都、兵庫、岐阜、愛媛、高知の11府県で発表されたのです。この災害によって、多くのいのちが奪われ、今も行方不明者が大勢おられます。被災された方にはお見舞いを申し上げ、亡くなられた方々には謹んで哀悼の意を表します。
京都の西本願寺第25代専如ご門主 大谷光淳様の「念仏者の生き方」と題されてのご法話の中で「今日、世界にはテロや武力紛争、経済格差、地球温暖化、核物質の拡散、差別を含む人権の抑圧など、世界規模での人類の生存に関わる困難な問題が山積していますが、これらの原因の根本は、ありのままの真実に背いて生きる私たちの無明煩悩にあります」とおっしゃっております。
地球の温暖化によるものなのか、アスファルトで固められた街の影響なのか、行き場のなくなった川の水の流れは、恐ろしい勢いであらゆるものを壊し、いのちを奪っていったのです。 
他人事ではありません。偏った天候などによって、いつ、どこで、どのような災害に遭うのかわかりません。突然やってくる身近な方を亡くす事実に、どうすることもできない、心に整理のつかない深い悲しみに襲われるのです。自然に対し人間は無力です。
互いにつながり合い、支え合っている人間社会。「仏さまのお心にかなう生き方」とはどういうことなのか、共に考えてまいりましょう。

August 2018 Issue

光明山 福住寺

札幌市豊平区福住1条1丁目3番1号
TEL:011-851-8654