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「なむ」は平成2年から毎月発行している福住寺の寺報です。
月報「なむ」
2020年5月
いのちと経済 どちらを優先しますか
このたび新型コロナウイルスによってお亡くなりになられた多くの方々に哀悼の意を表します。また、現在、病院内にて厳しい状況にある罹患された方々にはお見舞いを申し上げ、懸命な治療に向き合っておられる医療関係者の皆様には敬意を表します。
本年2月下旬、ウイルスの感染が札幌市を中心に拡大し北海道独自の緊急事態宣言が出されました。その後、大都市を中心に感染が拡大し、七都府県をはじめ、全国に緊急事態宣言が出されました。学校は休校となり、仕事はままならず、経済活動は停滞するなど、社会全体に大きな影響を与え続けています。
一時期、マスクやトイレットペーパーの買い占めや、食料品の買いだめなど、感染や外出自粛の不安などから起こりました。それは、自己中心的な心、条件が調ったら自分勝手な行動を起こす危ない存在であることを改めて知らせるのです。人間社会の弱さを露呈しているこの事態は、私たちに「いのちを大切にするのか、それとも経済を優先するのか」と問われているような気がするのです。
いつ誰が感染してもおかしくありません。感染しない、させないように注意するとともに、感染した人に対して差別しない、させないという気持ちもより大切ではないでしょうか。
いのちを何よりも優先し大切にする仏さまが私の生き方を教えて下さいます。