門徒のたしなみ
焼香の作法
浄土真宗の焼香の仕方
焼香はおしいただかない。
香の香りが大事。
くべる回数は1回。
くべる前に合掌は不要。
お念仏を称えること。
焼香って?
焼香は仏前に礼拝をするまえに、あらかじめ香を薫じて、体臭を消し心身共に落ち着かせそして香をお供えする事から始まった礼拝の様式です。
芳しい薫りで清々しく、清らかな浄土を想い、仏さまの心にふれましょう。
座って行う焼香
自宅の法事やお参り等に座って行う焼香が多く、
- 一礼
- 香をくべる
- 合掌礼拝
- 一礼
の順です。立って行う焼香の場合も同じです。
廻し焼香
参詣者に順次廻して行う焼香ですが、作法はおなじです。自分のところに廻ってきたらすみやかに焼香します。
適切な作法
- 尊前の二、三歩手前で軽く一礼 (香ではなく仏さまに)
- 香を一回つまみ香炉へ入れる
- ご本尊に向って合掌しお念仏を称え、礼拝する
- 後退して一礼
- 席に戻る
不適切
- ×祈やお願いする
- ×香を2回、3回と焚く
- ×香をたく前に合掌する
- ×香を額まで持ち上げていただく
- ×手のひらを返す
- ×左手を添える
焼香時の挨拶について
自分の席を離れて焼香する時、特に葬儀の場合、良くお寺さんや施主、遺族、参詣者に丁寧に挨拶される方がありますが、他の人も習って行い進行の妨げになりやすいため、軽い会釈にとどめて早く焼香をすませましょう。施主も遺族もお勤め中は儀式に集中して挨拶に気がとられないように心がけましょう。
香の種類
香は、ふつう香木(こうぼく)と練香(ねりこう)とに分けられます。香木は、樹木そのものを小さくして用いる物で、練香は、香木などを粉にした(抹香)中に動物性のものを溶かし、蜜などで練り合わせて一定量の形にまとめた物です。焼香に使う抹香の香りを長持ちをさせるために考えられたものです。
香の原材料は木だけではなく、木の実や樹皮、巻き貝等、色々あります。
主な原材料は、
伽羅(きゃら) | 沈香のうちで最も品位の高い物。古来ベトナムの限られた所から産出 |
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沈香(じんこう) | 枯木に樹脂が凝結し、長時間かけて地中で生成 |
白檀(びゃくだん) | 熱帯アジア産の常緑樹木 |
麝香(じゃこう) | |
貝香(かいこう) | |
竜脳(りゅうのう) | |
桂皮(けいひ) |
等・・・
香は香りがいのち
香はくべる回数や作法よりなにより香りそのものです。本来なら各自がそれぞれ選んだ香を持参して焼香しお供えしたいものです。良質な香は、かっては、病気を治すために使われたり、精神安定作用のために使われました。香店だけではなく仏具店等にも高品質を入手できます。
線香を寝かすのは?
昔は香炉の灰に線上のくぼみを作りその中に抹香をいれて端に火をつけて香りを持たせていたそうです。後に抹香を練り固形にした線香が作られました。その名残により浄土真宗では線香を寝かせてたきます。折る本数や長さは決まりはありません。
基本は香りの事を忘れなく。